眼内照明
先日患者さんに質問をされました。「こんなに眩しい光を目の中に入れて大丈夫なんですか?」
確かに網膜に対する光障害という問題は常に考えないといけません。一方で暗いことによって手術の安全性を脅かすこともあってはならず、そのバランスを上手く取ることが、眼内という神秘的な暗闇を航行する上での責務だと考えます。ライトガイドに比べてシャンデリア照明は光障害が少ないとされる一方で、ライトガイドを使用したほうが硝子体が見易いという利点もあり、術者の考え方によって、そのいずれか、もしくは併用を選択されているようです。昨今はデジタル技術を用いた3D映像の加工によって、より低照度の照明による手術も可能になってきています。時代に応じて、より網膜障害が少なくかつ手術を安全に行う上で必要十分な照明を選択していきたいと思います。
0コメント