下液の不思議
本日は網膜下液の話です。
最近のトピックとして、加齢黄斑変性に対して数回硝子体注射をおこなっても、まだ網膜下液が残存した場合、さらにどこまで注射を続ける必要があるのか?といったものがありますが、
下液が比較的少量で安定していれば、頻繁に追加注射をしなくても視力予後は変わらないというものや、むしろ視力が良いこともある、などの報告がOphthalmologyなどメジャーな雑誌でもチラホラみられるようになりました。
その一方で、注射後の網膜下液の量が不安定な症例では、下液の量が一定のものと比較して視力予後が悪かったというスタディが、昨年のAAOでCleveland Clinicのグループから報告されました。
そんな話から連想したのですが、、
強膜バックリングの術後、黄斑下に網膜下液が長期で残存していても、比較的視力が良い場合がありますよね。あれは下液自体の量や、変化の少なさが関係しているのでしょうか?
今後Home OCTなど、長期で頻繁に網膜下液の状態をモニタリングできる環境が整えば、さらに色々なことが分かってくるかもしれません。
不思議で、興味深いトピックでした。
0コメント