水の取り扱い

毎回参加しているOsaka Retina Meeting。本年はウェブ開催でした。

この会は2年に一度、大阪網膜硝子体研究会が主催しているもので、例年各国から著名なサージャンをお招きし、海外のライブ手術中継も見られるという非常にためになる学会です。

本年は、国内演者のみでしたが、強膜バックリング手術について、深く勉強することができました。やはりハイライトは排液で、これを行わない術式もありますが、どうしても必要な場合は存在し、合併症を避けるための様々なTipsが紹介されていました。
排液方法は、27ゲージ鋭針や縫合用の湾曲針を使う方法、レーザーを使う方法など色々ありますが、個人的にはコストが許せば、やはりレーザーが安全のように思いました。

ただしレーザーであっても出血することはあり、プローブを照射部位に近づけすぎないよう注意することや、脈絡膜を露出した際は、なるべく強拡大にして血管を視認し、避けるなど、やはり基本に立ち返ることが非常に大切だと思います。

もうひとつ重要な点としては、原因裂孔周囲が復位したら、残存下液があっても深追いしないことです。合併症を防ぐ上でこれは大切なポイントだと感じました。

近年バックリング手術件数は減少傾向にありますが、病態によっては非常に有用なケースもあり、奥が深い術式ですので、先人達の教えを学びつつ知識をアップデートしていくことを今後も意識していきたいです。




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