開業医VS大学??
最近、眼科領域に関するPodcastが沢山配信されていますが、中でも少し変わっていて面白いのが、Ophthalmology off the gridというシリーズです。
このPodcastは、いわゆる眼科領域の新しいテクノロジーや論文を紹介したものではなく、日々の診療に向かう心構えや、キャリア形成の考え方に至るまで、アメリカ人医師達が数人登場してざっくばらんに座談会をするというもので、聞いていて息抜きにもなります。
下にリンクを載せておくので、興味のある方は是非チェックしてみてください。
このPodcastでもよく話題になっていますが、
フェローシップなどのトレーニングを終了した後に、大学などのアカデミアで働くのか、開業医(Private practice;アメリカは眼科専門病院や眼科グループが多い)で働くのかを決めることは、アメリカ人眼科医に取って、とても大きな選択であるようです。
統計を取ったわけではないですが、個人的な印象として、米国では半数以上がトレーニング後の勤務先として、開業医を選択しているように感じます。
理由は、大学の学費返済などの金銭的な理由や、多数の手術症例を経験するためなど様々ですが、大学病院もしくはその関連施設に勤務することが主流である日本とは、少し事情が異なります。
また自身でクリニックを開業するという選択は、アメリカでは稀で、こちらも日本と事情が異なりますが、
開業医に勤務すると、研修医がいないため孤独であったり、単に診察だけでなく、集患や運営のことも考える必要があることなど、日本と共通する部分もあり、非常に興味深く感じました。
一方アカデミアであっても、研究時間を確保するためにgrantを取る必要があったり、診療上も色々手続きが煩雑であったりと、どちらにも利点欠点があり、結局は隣の芝は青い、というのが、どの国にも共通する現状なのでしょう。
ちなみにアメリカには、Private practiceでありながらAcademiaの要素もある(Clinical researchを積極的に行っていたり、フェローを雇用している)ハイブリッド的な施設も多いので、今後日本でもそのような施設が登場してくるかもしれません。
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