硝子体手術に伴う痛みについて
点眼麻酔のみで施行できる白内障手術等と比較して、硝子体手術はテノン嚢下麻酔もしくは球後麻酔下にておこなう必要があるため、どうしても麻酔薬注入時の痛みが伴います。術中、術後の痛みを比較したスタディではテノン嚢下麻酔と球後麻酔に違いがなかったと言ったものも見られるのですが、刺入時に関しては皮膚からアプローチする球後麻酔のほうが痛い可能性も否定できません。また眼科領域ではないですが、麻酔の注入速度をゆっくりするほうが不快感が少ないといったデータもあります。トロカール設置や強膜圧迫の手技においても、工夫できることがありそうです。患者さんへの思いやりは勿論のこと、術者が手術を安全に行う上でも、痛みに配慮した執刀を心がけたいと考えます。
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